G-netは各主催者様と、スポンサー様のご協力により、運営させていただいております。
過去に発行したフリーペーパーをPDF変換して公開していきたいと思いますので、よろしくお願いします。
2014G-NET.pdf(50.1MB)
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※2015年版、2016年版は欠番です
冊子の中から抜粋、スマホの方も是非ご覧ください。
エンデューロとは。そのことを語る資格が、私にはあると思います。
私に限らず、 EDレース活動を続けている選手全てに、語る資格があるはずです。資格があるか、無いかの話をすれば、語るのは選手、ライダー側でなければならないからです。なぜこのような話をするのか、それはレースの主役は、他ならぬ選手だからです。当たり前なことですが、そうでないと感じたことはありませんか。レースの品格、方向性、位置づけ、コンセプト。
そういうことを尊重するあまり、選手の存在は置き去りにされてはいませんか。もちろん、主催者の意向は大切ですし、レースの性格も大切です。そして、どんなレースに出場するのかは、自由選択。選手が選び、出場し、そして楽しむ。非常に自然な流れです。子供がスーパーで好きなお菓子を選ぶのと同じ、こく当たり前なことです。 しかし、現状はどうでしょう。日本一を決める、日本のEDチャンプを決めるレースはこのリレールでやる、この形式でやる。「EDとはこうあるべき」主催者側の意見は、レースに大きく反映してきます。嫌だつたら、レースを選べばいい、出なければいい。それが現実だから、仕方ないことでしょうか。
頂点のレースになればなるほど、公共性が強くなります。影響力が大きく、責任もあります。だからこそ、より選手の立場を、レースの方向性を見極める必要があるのではないでしょうか。嫌なら出なければいい、それで切り捨てて終われる話ではないはずです。大衆が一番求めているED、世界に通用する日本のED、それは一体何なのでしよう。果たして日本は、今後も現在のレース環境のままで行くのでしようか。主催者が決めることが全て、ライダーはレースの為にお金を工面し、その合間に練習し、EDの為に生活を注ぎ込み、レースを一生懸命盛り上げる。なんか、レースの為に動いているような気がしませんか。レースつて、一体誰の為に、何の為に開催されてるんでしょう。それが嫌なら、MXをすればいい、TRをすればいいのでしようか。これが現実だから、仕方ないのです。大きな流れに石ころを投げ込んだところで、何も変わりません。果たしてそうでしょうか、根本的な何かが違つていませんか。このことは、レース主催者に限らず、 EDライダー側も、もつと真剣に考えるべきだと思います。一番大事なのは、レースなのか、選手なのか、そして現在のレース環境、将来について。
確かにEDは、他種目に比べて定義付けが難しい。八イスピード性から、テクニカルな面まで。その競技性の幅広さが人気の幅、競技人口を増やしている反面、逆に統一性を困難としています。しかし、よく考えますと、統一しようとするから難しいんじゃないでしょうか。色々なレースがある、いろんな経験ができる、だから楽しい、それも大切な日本EDの個性、だと思います。
世界基準、 ISDE、GNCCに準じたレギュレーションであることは判ります。しかし、そんなに渋滞は問題でしょうか。セクションが、ヒルクライムが、ガレ場が、難所があることは問題でしょうか。そこから目を離せば、安定したレース運営ができるかもしれませんが、選手側はそれで満足しているのでしようか。真のトップライダーは、どんなに荒れたヨースでも、メチャクチャ速い。そのことは、 トップライダーの皆様自身が、一番良く知つています。そして、その姿を間近で見れることで、エントリーが増える、観客が増えるのは当然の流れだと思います。
昨年からシリーズ戦「G―NET JAPAN」として生まれ変わりました。
私が始めたのではありません。ED界にニーズがあり、後押しされたから。私はその手伝いをしているだけです。うちのシリーズは、個性派だらけ。俗称「GERO」、難所だらけ、コースは泥だらけ、渋滞は多い、最悪です。お金を払つてまで言労するのは何なのでしよう、私もそう思います。しかし、間違いなく言えること、そこでは選手が主役、主催者はただの盛り立て役なのです。私は、こういったレースの中にこそ「日本EDという個性」を、感じることができます。
先に出場した、エルツベルグでの話です。コースの難易度はご承知のとおりです。私が同じ位驚いたのは、出場している選手のこと。本戦500名の中にすら、60過ぎの方から10代の若者、女性までもが出場し、当たり前のように強烈な斜度のヒルに挑み続けている。失敗し、マシンを投げ出して悔しがる。そして、自らが泥だらけになりながらも、マシンにロ―プを掛けて助ける観客。その時、私は思いました「これがEDだ」つて。TRでも、MXでも、モタードでも、ラリーでもない、ED。コースを征服した達成感、先に進めない屈辱、観客や選手同士の一体感、広大なロケーションを走破する開放感、その中で勝敗を競う競技「これがEDだ」つて。日本もユーロ圏に負けない位のレース数、文化、 EDに人生を捧げるライダーがたくさんいます。日本は、絶対にED大国です。世界大会、他国の競技を取り入れるのも大切ですが、日本のEDという個性を、まず大事にして欲しい。そして、そこで輝いているトップライグーをもつと大事にして欲しい、そうすれば自然とレースは盛り上がり、日本EDは強くなり、もっともつと良くなるはずだと思います。
頑張れ、日本のエンデューロ!
G―NET JAPAN事務局
河津浩二